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カテゴリ: 遺言、相続手続き

・遺産分割協議に特別代理人の選任が必要です。

相続人の中に未成年者が含まれている場合、相続財産の分割をする際に法律行為を未成年者がすることができないのでその親権者が代わって法律行為をします。しかし相続で、父親が死亡したときは、親権者である母親が自分と未成年者のために一人で分割協議をすることになってしまいます。母親が未成年者に不利になるような遺産分割協議はしないと思いますが、法律上は、その未成年者に代わって法律行為をする特別代理人を家庭裁判所に選任申し立てをします。母親とその未成年者に代わって法律行為をする特別代理人とで遺産分割協議をします。親権者と未成年者、又は未成年者と他の未成年者との間で利益が相反しますので、未成年者が2名の場合は、特別代理人2名の選任が必要となります。特別代理人は、未成年者の不利益にならないように法律行為をしなければなりません。実際には未成年者の祖父、祖母、伯父さん、叔母さん等が特別代理人の選任候補者となります。遺産分割協議の内容も未成年者にかなり不利益になる(未成年者の相続財産の取得分が法定相続分より少ない遺産分割案の場合)ような内容であると、特別代理人の選任審判も決定しません。銀行預金でも未成年者名義にしなければならない場合もあります。未成年者の銀行預金の引出、振込についても、親権者が代行するときに銀行から各種証明書を要求されるし、未成年者が5歳くらいであれば、銀行預金等は、全部親権者名義にして管理したいのが実情だと思います。

 

・困った遺言、自筆証書遺言で大丈夫か。

以下は、平成19年の愛知県司法書士会の研修会、講師、浅井知子会員の「困った遺言」研修用レジュメから引用しています。『民法では、遺言の様式として、自筆証書遺言が認められているものの、専門家が関与しないで作成されたものの中には、自筆、作成期日記載、署名、押印の形式を備えず無効とされるものもあれば、形式を備えてはいるものの、その内容については、明確さを欠くがゆえに、せっかくの最後の意思が実現できなかったり、相続人間の紛争を避けるために遺したにもかかわらず、紛争の火種となってしまうものが少なくない。』『無効な遺言が使用できないのはもちろんだが、不明確な内容の遺言を使用して、被相続人の意思実現をするには、相当な困難がつきまとう。遺言中の表示によっては、相続人、指定財産等が明確に特定できない場合などは、その程度如何では、疎明資料をもって不動産登記等を実現できる場合もあるが、第三者が客観的に判断できない場合、「遺言の解釈に当たっては、遺言書の文言を形式的に判断するだけではなく、遺言者の真意を探求すべきものであり、遺言書が・・・・」との判例にのっとり、遺言に依拠しようとするならば、裁判によるしかない。さもなくば、遺産分割協議をするしかなく、遺言者の意思が、まっとうされないおそれが大きい。』『最後の意思の実現を確実とするためには、遺言書作成について、専門家を関与させることが肝心であることを、改めて思う。保管の問題や相続人間の疑心を払拭するためには、公正証書がさらに望ましい。念には念を、である。』

 

・遺言執行者による銀行預金等の解約

遺言証書(公正証書)を作成する際に、事例によっては遺言執行者を選任します。遺言執行に関するすべての行為をすることができるので預貯金の通帳がたくさんあっても、預貯金の解約、振込等を遺言執行者が単独でできます。専門家が遺言執行者に選任されている場合は、相続関係説明図等、相続関係書類を完璧に準備しますので、銀行、郵便局も積極的に処理をしてくれます。一般の方々が出向かれると、遺言執行者が選任されていても書類が不足していたりして結構時間がかかったり、金融機関も事情もわからないし、個人情報の問題もあるし即日で処理されない場合も多いと思います。

 

・遺言をしましょう。

ご自分の家族関係や生活状況を考えて遺言をすることが、大切です。次のような場合は、積極的に遺言をしたほうが良いと思います。私は、次のような事例に該当しませんが遺言を完了しています。